心理学では人は救えない

NJE理論ブログ20日目

心理学を勉強していると

心理学の知識のある私の言うことは
すべて正しいのだから
私の言うことを聞きなさい

という方がいらっしゃるそうです。

こういう方はよくある
短期講座でちょろっと心理学を
かじった程度の人なことが多いです。

今日は、上智大学の学生時代に
印象に残っている講義の
一幕からお届けしたいと思います。

迷いのあった大学生時代

それでは、行ってみましょう!

以前もちょっとだけお話し
したことがあったかもしれませんが

私は一般の大学に進学してしまったので
進路でとても悩んでいました。

特に大学生で
時間が余るほどあり
考える余裕があったのだろうなと思います。

大学生の時に印象的だった
出来事というのはいくつかありますが

その一つに心理学基礎論の講義での
教授の教えがありました。

基礎論というのは、心理学の
基本になる考え方を
習得する講義です。

必修なので、みんな受けないと
いけない講義ですね。

当時はベテランの
山中祥男先生

という生理心理学を
教えていらっしゃった先生が
私の代の講義を担当されていました。

山中先生は早稲田大学のご出身で
ご本人が学生時代には
学生運動をなさっていたそうです。

早稲田大学では結構激しい学生運動を
されていたそうで

教授にコネを潰されて
就職では苦労したとおっしゃっていました。

そんな中、上智大学に拾ってもらえたことに
とても感謝しているとおっしゃっていました。

私が講義を受けた時は
60歳を超えていらっしゃったと
思うのですが

お偉いさんと会うためにスーツを着たり
セクハラの対策委員長を大学でつとめるなど

とても活躍なさっていました。

山中先生の講義は実はちょっと退屈でした。

私は当時は心理学の技法的なことに
とらわれていました😓

技法的なはなしはちょっとだけだったので
やや不満を感じていたんですね。

今思うと私も若かったなと思います。

当時は進路に悩みを抱えていて


本当に心理学って必要なのかな?

と考えていた時期でもありました。

心理学では人は救えない

講義も進んでいき
自分がいろいろな葛藤の中で

悶々としている時に
この言葉と出会いました。

心理学では人は救えない

という言葉です。

これを聞いた時は衝撃を受けました。

山中先生は痛みの研究をされていたようで
猿の背中に電極を刺したりした
パイオニアだったと聞いています。

心理学的な手法で
多くの人の命に関わってきたんだろうな
と思ったのですが

ベテランの先生が言うことには
とても重みがあり

私の中で
心理学に対しての「線」みたいなものが
切れてしまったのを感じました。

でも、思えば
確かに学問が人を救うことってないんですよね。

心理学は戦争の時に発展した
と言われています。

例えば知能検査などは
より兵隊を採用しやすいように
工夫されて劇的に発展したそうです。

心理学で人は救えない

というのは音楽でも同じで

音楽では人は救えないのだろうなと
今では思います。

これは、先生の問いに対する
私の解ですが

人を救うのは人でしかない

といまでは思っています。

冒頭で、コミュニティカレッジなどの
短期講座で心理学をかじった程度の方が

他人をコントロールするために
心理学の知識を引き合いに出す場面がある
というおはなしをしました。

これと私が習ったことは
真逆でした。

大学で心理学を学ぶというのは
心理学的な手法を学んだり

臨床心理士や公認心理師といった
資格を取るといったような

側面もあるとは思いますが

メインになるのは
リベラルアーツを学ぶ

ということですね。

人の本質といったこと
などの教養を身につける
ということです。

心理学的なことは
私の中ではそこで
ひと段落しているのですが

その後に講演会を聞きにいったりして
音楽への気持ちが再燃していっていました。

瑞宝小綬章

山中先生お元気かな〜

と思ってGoogleで
検索をかけてみたところ

今年の5月に
瑞宝小綬章を受章なさっていたそうです。

http://www.sophiakai.jp/blog/psycholo-sophiakai/2021/05/post-10.html

私は上智大学は卒業していないため
正確にはOBではないと思うのですが
はぐれものだとしても嬉しいもんですね。

今日は、学生時代に教わった

心理学では人は救えない

というおはなしをしました。

それでは、今日はこの辺で。

いつもお読みいただきありがとうございます。

また明日です!

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