こんにちは。今日は統合失調症の症状についておはなしします。実際に自分が体験したことや大学の精神医学の講義で習った内容などを踏まえて記述してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
3つの症状を理解する
統合失調症の症状には大きくわけて3つあります。それが陽性症状、陰性症状、そして認知機能の障害です。以前は陽性症状と陰性症状が大きく取り上げられていましたが、それに加えて認知機能の障害というのが近年、言われるようになってきました。事項でそれぞれ詳しく述べていこうと思います。
統合失調症の陽性症状
陽性症状と陰性症状は英語ではそれぞれ、Positive SymptomsとNegative Symptomsと言いますが、陽性症状は統合失調症の患者さんにとって、とても辛い時期です。それまでのストレスなどの反動で、街中で服を脱いで暴れまわったり、妄想や幻覚が激しく出る時期です。この時期に有効な治療としては、家族が支えて入院をする、というのが最良だと思います。措置入院といって、本人が退院したいと言っても医師や看護師が認めない限りは退院はできません。半年〜数年ほどの入院期間があると思います。入院の最近のモデルでは、入院期間は短いほうがよく、長い入院は社会的な機能を低下させてしまうので、はやく社会に返した方が良いと言われているようです。私も入院していましたが、退院する頃のカルテには「夢のようだった」と語っていたそうです。病識といいますが、自分が病気であるという認識が持てるのも統合失調症ではとても大事なことですね。
陽性症状はたとえ方は先生によって変わるのですが、私の大学の先生はブレーカーが落ちたような状態とおっしゃっていました。一気にエネルギーを消費しますので、ゆっくり時間をかけてエネルギーを蓄える時期が次の陰性症状が出てくる時期では大事です。
統合失調症の陰性症状
意欲の減退や人格の荒廃が見られる時期です。この時期はどのくらい陽性症状が出て素早く対応できるか、また病気の発見が早くできるかにも影響があるようですが、外来で通院をし、お薬を飲みながらゆっくり回復していくべき時期です。やる気がわかない日もありますので、無理をしないようにします。
思考がまとまりにくい時期でもあるので、あまり難しい事は考えず治療に専念すると良いでしょう。
陽性症状はバーっと症状がでていかにも「病気の人」という時期ですが、この時期くらいになると普通にしている分には統合失調症とはわからないくらいの生活は送れるようになっていきます。そのまま休息期を経て、回復期になると、社会に復帰し、仕事などもできるようになってくるので、焦らず治療をしていきましょう。
統合失調症の認知機能の障害
まず、認知という言葉が聞き慣れない方もいると思います。認知というのは認識と知識のことを指します。認知機能の障害というのは、ものの捉え方や、考え方、またそれらの獲得の仕方に障害を負うということです。
具体的には、物が覚えられない、なかなか集中力が続かない、判断するのに時間がかかる、といった症状が見られます。
私は大学は上智大学に通っていて、バリバリと暗記などもできたのですが、病気をしてから、物覚えが極端に悪くなったように感じました。それまでは英単語なども何度か復習すれば覚えられたのですが、今では何度も復習してもざるから単語が抜け落ちていくようでした。自分でわかるくらい、というのは症状としては重いのだろうなと感じています。元の能力があった分そう感じるのかもしれないので、人によって差があるかもしれませんね。
認知機能に関しては、年齢を重ねると衰える部分もあり、統合失調症でない人も知識のアップデートは必要ですので、訓練で取り戻せる要素は大きいのかなと思います。病気になってしまったから何もかもダメということではないので、そこはご安心くださいね。
今日は統合失調症の主な症状についておはなししました。
それではまた!
参考文献
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