こんにちは。春から放送大学で選科履修生として一年間、学部のほうの放送大学の学生として学びます。今回は放送大学で臨床心理士や公認心理士の取得制度を利用されたい方向けの記事を書いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、臨床心理士と公認心理士の違いから
臨床心理士は民間の資格で、公認心理師は国家資格になります。臨床心理士はなかなか成立しなかったカウンセラーの国家資格のイライラなどもあって生まれた民間資格のようです。民間資格でカウンセリング関係というと私はよくわかっていないのですが心屋さんなどの資格もあるようですね。あちらはアカデミックな下地は全くない状態だと思うので、現場の臨床心理士からするとかけ離れたことをしているようにも思いますが、国家資格となるとそうはならないので、公認心理士のほうが資格としては強いのかなと思います。
取得の際に注意したいこととして、大学を卒業されている方は臨床心理士の資格を取ると良いと思います。何故なら公認心理士は学部の時点で心理学の科目を履修していないと制度上取得できない資格だからです。これからちょっとずつ公認心理士の資格に移っていくのかなという気もしますが、今現場で働いているセラピストはだいたいが両方の資格をとって受験をしているようですね。なので、どちらの資格でも就職にも差はいまのところないと思います。
臨床心理士から公認心理士の移行期間というのがいまの時期なのですが、こちらはまた詳細は後日まとめたいと思います。
まずは大学院の院試を受ける
放送大学には大学院に臨床心理学コースというのがありますが、そのコースの院試を受ける必要があります。そうです。まずは試験を突破しなくてはなりません。
過去問は公開されていますので、しっかり勉強すると良いと思います。
https://www.ouj.ac.jp/hp/gakuin/kakomon.html
一般的にな心理学科の生徒は進路を決める三年の秋くらいから院試の勉強を意識して、四年生になったくらいから勉強をスタートさせることが多いと思います。一年くらいかかると思ってくださいね。
勉強の仕方としては本を読むスタイルでも良いと思うんですが、放送大学であれば、放送大学の教授が問題を作成し、出題することになるので、放送大学で一年間学生になって、気になる講義を聴講したり実際にお金を払って受けてみたりするのが勉強になると思います。当然、放送大学の学部の授業で扱ったトピックなどが出題されますので、しっかり授業を受けて、理解することが必須になってきます。放送大学の教材を使うのもいいのかもしれませんね。
私は以前、上智大学の総合人間科学部心理学科にいたのですが(体調の折り合いがつかず、退学しています)、その時は本をベースに勉強したりしている学生も多かったように思います。上智の心理では、四年生になると、一年生のゼミで使うPsychology and Lifeを教えるという役割が伝統的にありました。上智の心理は一年生の時にゼミがあり、Psyhocology and Lifeを渡されて読むというゼミがあります。分厚い英語の本を渡されて戸惑う場面もあり、ゼミの担当になると徹夜で仕上げてくる学生もよくみかけたのですが、四年生が一年生のサポートをする、という側面と、大学院の院試の対策として知識の復習をする、という側面があって、自主的にはじまった伝統なんだそうです。(私が読んでいたPsychology and Lifeはこちら)
必ずしも英語である必要はありませんが、上智の院試を受けたいのであれば、一年間でチームを組んで、みんなそれぞれ講義のノートを取り、勉強会を開いて院試の対策などをしていたようです。これと同じような勉強をすれば、放送大学も大丈夫と思いますが、仲間を見つけにくい通信教育なので、実際に一年か半年、資格のため、と思って放送大学に学部で入学して、実際の講義を受けまくって聴講すると良い気がします。
基本的には私立の院は閉鎖的で、問題は国立大学より難しいです。上智の心理の院試は上智大学のホームページから取り寄せることができますが、問題はとても難しいですね。また、上智の心理の場合だと、大学院の受験の際にTOEFL iBTのスコアを提出しなくてはならないので、私立の大学院は難しいなと思います。
放送大学の場合はどうしようか迷っていて、申し込みをしたものの、受験しないという方も多いと聞いています。
放送大学のホームページにも記載がありますが、30名程度の募集枠に対し、270人〜400人前後が受験をする狭き門が放送大学の臨床心理学コースです。
https://www.ouj.ac.jp/hp/purpose/sikaku/psychology/02.html
私が上智の心理を受験した時も、大学の学部で14倍ほどの倍率だったので、よほど優秀でないと受からない、といった状態でした。しっかり勉強すれば受かるのかなとも思いますが、現実は厳しいですね。プランを立てて、しっかり勉強すると良いと思います。
次に学費について
放送大学の臨床心理学プログラムの学費は2年間で53万ほどです。心理学の専門コースは実習がはいるため、やや割高になっています。通常の放送大学の院は学費が2年間で46万ほどです。あまりあてにはできないのですが、奨学金なども対象になるため、本当になりたいという方は調べてみると良いかもしれませんね。
どうしても臨床心理士になりたい
面接や様々な場面で聞かれるとは思いますが、あなたは何故臨床心理士になりたいのでしょうか?
どうしてもなりたいけれど、事情があって、臨床心理士になれない方というのも世の中にはいます。それは私もそうです。
私は、20歳の時に統合失調症を発症し、半年間入院の履歴があります。統合失調症は現在も治療をしていて、これでは臨床心理士は無理だなと感じる機会が多くありました。最大の理由が、医療業界は専門的な知識、能力以上に体力勝負だというところです。臨床心理士は査定のための心理テスト(しっかりしたテストです。)があり、また面接をこなさなくてはいけません。面接は一回50分ほどの場合が多く、50分間集中力を切らさずに人のはなしを聞くというのは、非常に体力を使います。こういった体力がいまの自分にはないと感じていますので、臨床心理士の道は断念することにしました。
臨床心理士の道は断念しているのですが、それでも心理学って面白いなと感じていますので、私の興味は実験心理学にあります。
心理学には実験心理学と臨床心理学に大きくわかれていまして実験心理学も魅力的で面白いと感じています。みなさんも、カウンセラーや臨床心理士になるのに、こだわらず、いろいろと放送大学をきっかけに学んでみると良いと思います。
今回は臨床心理士の記事でした!
それではまた!